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解決事例 モモちゃんのケース

【いなくなるまで・・・】 7月4日

我が家にはロシアンブルーのモモ(4歳)の他に、1年前にもらってきた兄弟猫二匹がおり、三匹とも完全室内飼いをしていました。
モモがいなくなったのは、7月4日の夜9時頃。
ちび猫は居間に、モモは二階の部屋で寝ていました。

しかし、二匹のちび猫が網戸にたかる虫に興奮して爪を立てた拍子に網戸が開いてしまっていたようで、気付いたら、子猫二匹は庭先に降り立っていました。
急いで子猫二匹を家に入れ、二階のモモを探しに行きましたが、どこにも見当たりません!
家族の知らない間に二階から降りてきて、網戸から外へ出て行ってしまったようでした。

すぐに家の周りを名前を呼びながら5分ほど捜したのですが、姿はもちろん鳴き声すらしません。
念のために近くの車道を調べましたが、ひき逃げされた痕跡は無いようでした。

実は、その2週間ほど前にも、いつの間にか外に出ていたようで、翌朝、必死の形相で家に戻ってきたことがあり、その矢先の出来事でした。ですから、そのときはすぐに帰って来るだろうと少し高を括っていたため、それほど慌てて捜し回ることはしませんでした。
でも、モモはそれから10日間、戻ってこなかったのです。

【翌日】 7月5日

翌朝、目覚めるとすぐに家の庭先と玄関を見ましたが、モモの気配はありません。
名前を呼んでもニャーの一声もありませんでした。
確か、その日は一日中大雨が降っていたと思います。
帰りたくとも帰れないのだろうか・・・。
とりあえず、もう一日様子を見よう、と思いました。

しかし、夜仕事から帰宅して名前を呼んでも、全く帰ってきません。
さすがに不安になってきました。
モモは典型的なロシアンブルーの気質で、非常に臆病で家族以外には姿すら見せないような子です。
食べ物はサイエンスダイエット、きびなごのニボシ、カツオブシとまたたびの粉くらいしか口にしたことはありませんでした。

他人に懐いて盗まれるような猫ではない。
家が大好きで、怖がりで、食事も決まった物しか食べない。
それが2日も帰ってこないということは・・・。
迷って帰れなくなったか、他の猫のテリトリーから出て来られないのか、もしや交通事故・・・。
大きな不安が襲ってきました。

【捜索活動開始】 7月6日

先ずはネットで迷子猫の捜し方を検索し、いろんなサイトに迷子登録をし始めました。
ネットに書いてあるアドバイス通り、とにかく警察と保健所、愛護センターに連絡をしました。
横浜市青葉区では、警察は犬しか扱わないということでしたので、迷子登録は保健所と愛護センターと市役所の3箇所のみに行いました。

夜、チラシを作成して町内会の掲示板(半径400M近辺6箇所)に貼らせてもらいました。
半径50Mくらいの近所にポスティングをしました。
近くの動物病院3箇所にもチラシを貼らせてもらいました。
本当は100Mくらいに配る予定でしたが、チラシ150枚はあっという間になくなってしまいました。
ポスティングをしながら名前を呼んでも、何の気配もありません。思わず涙が溢れました。

【不安な日々】 7月7日〜7月9日

毎日、仕事から戻って捜索活動をする日々が続きます。
朝は家から大声で名前を呼び、夜は餌やおやつをぶら下げて、午後10時頃から午前1時頃の時間帯に30分〜1時間ほど捜索活動をしました。
7日には、家の周りにトイレの砂と餌を撒きましたが、餌は他の野良猫ちゃんが食べていたようでした(もしかしたらモモも食べていたのかも??)。
ポスティングも随時範囲を広げるようにしていきましたが、目撃情報などの連絡は何もありませんでした。

近所の子供の泣き声が猫の声に聞こえて、目が覚める度に急いでドアを開けたり、眠れない日々が続きました。
あまり睡眠が取れないため体調も崩してしまい、かなり悲惨な毎日でした。

捜索は、1日-2日目は家から半径100M範囲を、3日目以降は500M範囲をランダムに探索しました。
名前を呼びながら歩いていると、涙が出てきました。
仕事中も電車の中でも、泣きそうになりました。
(もし死んでいても、絶対に死体はお家に連れて帰ってあげるからね!モモ、頑張れ、頑張れ!!)
気持ちは焦るばかりでした。

そんな夜に、猫探偵の塩谷さんという方からメールをいただきました。

【猫探偵さんへ捜索依頼】 7月10日

翌日、塩谷さんに連絡をしました。
迷子猫サイトには、探偵に任せるより家族が捜してあげるのが一番効率がよい、というような内容が書いてあります。
また、悪質な探偵もいる、という話も載っています。
モモが迷子になった当初は、私が呼んでも帰らない子を探偵さんに任せるのは無駄なような気がしていました。
塩谷さんに連絡したのは、自分では限界があるということと、誰かにすがりたい気持ちからでした。

通常は3日間の契約が多いですが、塩谷さんは同じような料金で6日間捜索してくださるとのこと。
モモの捜索は7月12日から開始してもらうことになりました。
ロシアンブルーは個体を特定しやすいため比較的発見率が高いと塩谷さんから聞き、少し気持ちが落ち着きました。

【ネットでの励まし】 7月11日

だいぶ日数が経っていたので、その頃には比較的遠方を念入りに探索していたのですが、
・避妊手術済みの室内飼いであれば、自宅近辺にいる可能性がかなり高い
・食事は10日間くらい摂らなくても生きていける
との励ましのメールを頂き、死を覚悟していた気持ちが一転、再度気合を入れて自宅近辺50Mを2〜3時間捜しました。

近所の方から猫の目撃情報のご連絡をいただきましたが、モモとは全く違う猫でした。
がっかりするも、ご近所の方も気にかけてくださっていることを知り、少し勇気が沸きました。

この頃までには、250〜300枚ほど、近所300M位にはポスティングしていたと思います。

【塩谷さんと】 7月12日

モモが行方不明になって1週間が過ぎました。
全く何の手がかりも無いまま、もしかして見当違いな場所を捜しているのではないかと不安な気持ちでした。
愛護センターから猫保護情報の連絡が来ましたが、モモとは違う猫でした(どうやらご近所が連絡を下さった猫ちゃんのことのようでした。)。

会社から帰宅後、夜9時頃に塩谷さんが自宅に来てくださり、契約を兼ねて詳しいお話をしました。
やはり塩谷さんも近場にいる可能性が高いとお考えのようでした。
まず、チラシを塩谷さんの教えてくださったフォームに作り直しすることになりました。

サイズは葉書大、目立つような色で、猫の全身(尻尾まで。横切る姿があるとなおよいそうです。)が分かる写真を付けました。
データはあまり細かい情報は不要とのことで、名前・首輪の有無・性別くらいを書き込みました。
500枚刷って塩谷さんにお渡ししました。

【見付かるまで】 7月13日・14日午後

自宅の周りには猫の隠れやすい庭や木々・山などが多数あるため、今までは捜す場所を特定できず、やみくもに歩き回るだけでした。
塩谷さんは他の猫達のテリトリーや歩く道筋をも調べて、モモが行きそうな場所を予想したりしてくれます。
また、さすがプロだけあって、私よりもずっと猫を確認するのも早かったです。
私が捜索できない時間帯に捜してくれる人がいるということも、大変心強かったです。

そして、捜索二日目に、近所の方への聞き込みにより、昼間に猫の鳴き声を聞いた人がいることが判明しました。
発情期以外で猫の鳴き声が聞こえることは滅多にないため、モモの声の可能性が高い・・・。
モモが近くに潜んでいる可能性出てきて、発見できる希望がますます強くなっていきました。

そんな矢先です。
14日の夜、塩谷さんから自宅の2軒隣りの青空駐車場でモモらしき姿を発見したとの電話連絡が入りました。
近所の庭先の方へ行ってしまい、すぐに見失ったようで、家族と塩谷さんが自宅近辺を捜索するも、まったく見付からなかったようでした。
しかし私が1時間くらい後に急いで帰宅したところ、なんと、モモが「ニャー」と鳴きながら玄関まで来たのです!手を差し伸べると、すぐに私の腕の中に入ってきました。
これまでの辛い日々は何だったのかと思うほど、あっけなく戻ってきたのです。

心配していたにも拘わらず、モモは殆ど痩せることもなく、外出できたことが楽しかったらしく、かなりご機嫌な様子でした。
私は10日目にしてやっと、モモとゆっくり眠ることができたのです。

【最後に】

どんなに大切に思うペットでも、仕事等でなかなか思うように捜索できない人達が多いと思います。
今回、モモは自分で戻ってきたようなところもありますが、やはり探偵さんにお願いしてよかったと思います。

というのも、猫はごく近くに潜んでいる可能性が高く、いなくなった直後は近所の人達からの情報を入手することが一番大切だと感じたからです。
チラシだけでは、なかなか思うように情報を連絡していただけないことを実感しました。
ご近所と直接話をすればチラシの投函だけよりも気に留めてくれますし、思いがけない情報も入ってきます。
まず、1〜3日間は徹底的に家近辺を捜し、日数が少し経ってから探すときには、家の遠くから内側に向かって捜索する方がいいと思います。

モモは帰ってきたときに声が嗄れていました。
きっと家族が留守の間に戻ってきては、鳴いていたんだろうと推測できます。
もっと早くに聞き込みできていたら、より早い時期に発見できたかもしれません。
とはいえ、元気で帰って来てくれたのですから、今はとっても幸せです。

動物は、私たちが考えるよりもずっとしたたかで逞しい生存力を持っています。
モモは室内飼いだし、他人や他の動物に対する免疫も無いため、かなり絶望的になっていましたが、とても元気で、怪我も汚れもなく戻ってきました。
時間が経っても、どうか諦めずに捜してあげてほしいと思います。



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